【リフレッシュ放電器を作ろう!】

・始めに: 秋月電子通商でMW1268JF(充・放電器 (単3/単4))が¥1,200-ぐらいで販売されていた。 (’16年には、販売していない。---)以下は、MW1268JFの主な基本機能である。

・充電機能: 4本直列充電のため残容量の違う電池や元から種類の違う電池を同時に充電しようとすると、 先に充電が終った電池の完了を検知して残りの電池がまだ充電途中でも充電を終了してしまったり、先に満充電になった電池の満充電を検出できずに 充電を続けて過充電・過熱・破裂などの不具合が起きる可能性がある。説明書には 「コンディションの違う電池は同時に充電しない」「種類の違う電池は混ぜない」 「スイッチで選んだ本数以外の本数で充電はしない」 と記載されている。急速充電が終わると充電表示LEDが緑に変わりトリクル充電モードになり、 放っておいても安心である。

・リフレッシュ放電機能: 電池を完全に放電するモードで、メモリー効果を起こした電池を一旦放電させ充電することで、 メモリー効果を解消させる。ニッケル水素電池には「終止電圧」という電圧が決まっているので、その終止電圧で放電を停止しなければ「過放電」で 電池を痛めてしまい性能低下・短寿命化を起こす原因になる。MW1268JFにはリフレッシュ放電機能が備わっている。 各電池は個別放電用抵抗と接続され、電池をソケットから抜くかしないと放電は電池が0Vになるまで行われる。 「自動停止回路が無い」説明書には、REFRESHのLEDが黄色く点灯し放電を開始→消灯でリフレッシュ終了。 電池を充電器から取り出し、安全の為ACアダプタをコンセントからはずすこと。” と記載されている。LEDが消えてから放置すると過放電で電池に深刻なダメージを与える事になる。 ですが現実的にLEDが黄色点灯→消灯になるのを、監視することは出来ない。

・そこで自作リフレッシュ放電器の出番である: 参考にしたのは、「気の迷い」さんと「ラジオペンチ」さんの回路である。左が「気の迷い」さん  右が「ラジオペンチ」さん。「ラジオペンチ」さんは「気の迷い」さんのを参考にされたとの事。我輩は、「ラジオペンチ」さんとほぼ同じであるが、 手持ちの部品を使うため、Q2を2SC1213 (Vce(sat)が0.2Vtyp 0.6Vmax(Ic=150mA,Ib=15mA))にした。 Vce(sat)が0.2Vtypなので多分問題無い。但し、絶対最大定格Icが500mAに付きR3を3Ω(2W程度),(R4,R5は除く)と R6は51Ωにしている。 その後の修正: 電池が新しい時は、電池内部抵抗が小さいので問題にならないが、消耗した電池の内部抵抗は徐々に大きくなる。 この内部抵抗の影響で、流す電流と比例して電圧降下が引き出される。従い、実際に使用する電流値に影響を与えぬ範囲で R3を再選定した。2Ωでは、消耗した電池のリフレッシュが出来ず、10Ω(約100mA)に変更する。(リフレッシュ時間は長くなるが・・・)

・購入品:>
左から秋月電子通商のMW1268JF キャンドゥのバッテリーチェッカー(@100-)  秋月電子通商販売のニッケル水素電池。

・完成品: リフレッシュ放電が完了すると、電圧計の針が「カチッ」と音がして強制終了。 今後、MW1268JFは充電専用で使用。尚、MW1268JFの充電は偶数本しか対応していないので,4式製作。 市販のヘッドランプは3本仕様がほとんどなので、充電池4本でローティションする為である。

・終止電圧測定:
リフレッシュ放電完了時の電圧をテスター測定。その後MW1268JFで充電(満充電時間:4.4Hr)

・その後: 秋月電子通商のMW1268JFは、偶数本(2本/4本)の充電しか対応していない。 釣り用ヘッドランプは殆んどが乾電池3本対応であり、その為充電するのが面倒であった。 そこで奇数本(1本~)対応充電器を探した結果、価格面から三洋電機製(製造中止品 入手は可能)NC-TGR01 OrNC-TGR01ASの 2機種である。多分、充電表示が違うだけなので、新品販売のNC-TGR01をチョイス。Ni-HM充電池は、100均の「VOLCANO」 名前はデンジャラスだがこちらをチョイス。充電できたので多分問題ないかと・・・・・尚、DAISOにもNi-HM充電池がある。>----->

・Ni-HM充電池で充電否(寿命・電池性能劣化): AKIZUKIのMW1268JF SANYOのNC-TGR01 共に充電できないNi-HM電池を、チェック機能なしで強制充電する。

【強制充電】

接続図

強制充電器

①0.1C充電では、1000mAhを充電に要する時間が約10Hrになってしまう。
➁100均の充電器は同じような充電時間を明記しているので、Ni-HM電池に優しい0.1C充電だと考える。
③SANYOのNC-TGR01充電器は、満充電4Hr程度である。それ以上の充電時間短縮は急速充電となる。
④接続図では、TP1--TP2間を1Vとし、200mA(0.2C)の充電電流を設定している。但し、TP1--TP2間電圧は、Vcc電圧で可変可能。

①構成は、DC6V以上のACアダプター+DCコンバーター+充電用基板(接続図)。
➁小型デジタル電圧計があれば、TP1--TP2間電圧をモニターできる。今回はデジタルテスターで、都度測定。
③充電されると、Ni-HM電池電圧が上昇するので、TP1--TP2間電圧は下がる。このTP1--TP2間電圧変化をモニターして、満充電を知る方法も考えられるが 今回は、安全を考慮して約5Hrで強制終了とする。